以外とバカにならない利回り。
高いことは魅力的ですが
株式においては高ければいいってもんでもありません。
利回りとは?
利回りとは元のお金に対してどれだけ増えたかを表す指標です。
1年単位で考えます。
元のお金のことを元本といいます
「元本割れ」などは聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか
計算は簡単
増えたお金÷元のお金×100=利回り(%)
例えば
100万円で買った株の株価が105万円になったときに売ったすると
増えたお金:5万円
元のお金:100万円
なので
5万円÷100万円×100=5(%)
となります
このほか、手数料や税金などがかかるので実際に手元に入るお金はもう少し少ないですが…。
いろんな利回り
ひとことに利回りと言ってもいろんなことに使われます。
ここでは株式投資に出てくる3つの利回りを紹介します
1.運用利回り
先程の例で示したものです。
100万円で買った株を105万円で売った場合には
増えたお金は5万円なので
5万円÷100万円×100=5%
となります
2.配当利回り
利率とも言われます。配当金を増えたお金として扱います。
100万円の投資で配当金が2万円だとすると
2万円÷100万円×100=2%
となります
3.優待利回り
優待品の価値をお金に換算して計算します。
分かりやすいのはクオカードなどの金券です
10万円の投資で3000円クオカードがもらえるとすると
0.3万円(3000円)÷10万円×100=3%
となります
複利の効能
さて、利回りの話を見て
「え?たったそれだけ?」
と思った方が多いのではないでしょうか。
わたしも始めはそう思っていました。
利回り2%って一年たって2万円しか・・・
そう思ってしまう気持ち、よく分かります。
しかしこの利回り、年数を重ねると大きな効果を発揮します
複利と呼ばれるこの効果を試算してみましょう
利回りを5%、投資額を100万円とします
すると1年では
100万円×1.05=105万円
となります
つまり、利回り5%で運用できれば1年で5万円増えるということになります。
では2年目を考えます
100万円×1.05×1.05=110.25万円
となり、2年目にはさらに5万円増えることが分かります。
先程の式を次のように書き換えます
100万円×(1.05)^2
エクセル対応にしてみました。
こうすると2年目であることが分かりやすくなりました
では、順に10年ほど計算してみます
100万円×(1.05)^1=105万円
100万円×(1.05)^2≒110万円
100万円×(1.05)^3≒115万円
100万円×(1.05)^4≒121万円
100万円×(1.05)^5≒127万円
100万円×(1.05)^6≒134万円
100万円×(1.05)^7≒140万円
100万円×(1.05)^8≒147万円
100万円×(1.05)^9≒155万円
100万円×(1.05)^10≒162万円
小数点以下は切り捨てましたが、10年でおよそ62万円増えることが分かります。
さらに増えたお金を見ていきます。
1~3年目は5万円の増加ですが、4年目と5年目は6万円の増加になっています。
このように少しずつですが「増えるお金」が増えるというのが複利の効果なのです。
また、投資金額を200万円にすると、同じ5%の利回りでも1年目には10万円増えるので
元のお金を増やせば、「増えるお金」をさらに大きくできます。
つみたてNISAなどの「積み立て」はこの一例です。
毎月定額で元のお金を増やすと同時に長期にわたって複利の効果を得ていくことでお金を増やしやすくするのです
同じ100万円でも銀行に預けておく、つまり貯金しておくのでは1年で増えても数円なので、投資をすることがお金を増やす効果的な方法だと思えるはずです。
当然、利回りが落ちたり株価自体が下がって元のお金が減ってしまうことはありますがよほど急激な変化がなければすぐに元の値に戻ってくれます。
長い目で見ればきっと貯金よりも投資の方が効果的だと思いますよ。
最後に
よく言われる「投資はギャンブルと同じ」ですが、半分正解だと個人的には思っています。
今回考察したのは長期にわたっての運用なのですが、
・自分で個別銘柄を選ぶ
・短期間でたくさん売買する
という条件を満たせばギャンブルにすることもできます。
この条件のような取引では、失ったお金が全く帰ってこないなんてこともあるので
ギャンブルでしょう。
投資をするならあくまで長期で少しずつを念頭に置いて実施することをオススメします。